2011年7月8日金曜日

馬淵川 『水辺の楽校』

 馬淵川『水辺の楽校』で八戸市立高館小学校の子どもたちが活動するのを見学させてもらった。
 水に入る前に、子どもたちは『水辺の楽校』の先生から、注意・留意事項の説明を受けた。
 次のやりとりが印象的だった。
先生:「川に遊びに行くときは、必ず最低でも3人で行ってください。」「もし、一人がおぼれたら、どうしますか?」
子どもたち:「二人で助けま~す!」
先生:「はい、三人ともおぼれて死にます。」
子どもたち:「え~~。」
先生:「助けようと思っても無理です。大人の人でも危ないです。助けようとして一緒におぼれてしまう事故がとても多いです。」
 「まず、一人は助けを呼びに行ってください。レスキュー隊に来てもらうのが一番です。」「もう一人は、おぼれた人がどこに流されているのか見ていてください。」

 その後、子どもたちは、網やバケツをもって水に入った。ここは、本流(杭で仕切られている)から水が流れ込むようなっていて、水路の中にいくつかの島があるようにつくられており、水深は浅く、小学生でも安心して活動できるようになっている。
(下の写真は、パノラマ撮影しているので実際の形とは印象が違う) 
クリックし+を押せば更に大きくして見られます。

網を沈めながら進み、生き物を向こう岸に寄せます。
向こう岸に着いたら、岸の底のところから網を動かして生き物を捕らえます。
ヤゴや小さな魚が少し捕れました。

今度は、頭を使った作戦です。
まず、下流側に網を隙間なく張り巡らして逃げられないようにしてしまいます。
次に、上流側からジャブジャブと足踏みしながら、下流に進み、
網のところに生き物を追い込みます。
網の近くまで進んで来たら、そっと網を上げてみます。
今度はたくさんの生き物が捕れました。

一部を、きれいな水の小さな水槽に入れて、観察しやすくしました。
左:オタマジャクシ
(頭から背中に白い線が見えることからトノサマガエル)
右:ハグロトンボのヤゴ
(馬淵川のこの辺りには“ハグロトンボの道”があるといわれている) 
ヤゴは真水でしか生活できず、雨によって流されて来たと考えられる。

上:ボラ
(胸びれが目より上に位置し、比較的進化の進んだ魚といわれている。)
下:ナマズ
(何でも食べる魚で、川・沼では最強といわれる。)
ボラは、海水と真水が混じった汽水域で生活できる魚。よく飛び跳ねている。

 最後に、子どもたちに水底の泥をすくいとらせて、その感触や色の違いを観察させ、さらさらしている方は砂や粘土が主であり、黒くてねっとりしている方は魚やミミズのふんなどが堆積してできていることを説明していた。

 途中で、去ることになったが、その後子どもたちはまとめの話を聞いたり、草笛の遊び方も聞いたんじゃないのかな。子どもたちはいい体験ができたと思う。
 今、ここで遊ぶなというところばかりになっている。ここに来て、いろんな体験ができますよ、遊んでいいですよ、というところをつくり維持していくのは、我々大人の責任かも知れない。